高齢者って耳の遠い人が多いですよね。
こちらの意思を伝えようとしても聞こえていないから何度も何度も
大きな声で繰り返して言う。
そんな経験みなさんもありませんか。
私たちはいつもなんですが

どうせ聞こえていないだろうからと本人のうわさをすると。不思議です。
普段なら聞こえないはずの声が聞こえているんです。
「エ~!だれか私のこと呼んだ?」ということになります。
どうも、これは「カクテルパーティー効果」と言うらしいのです。
立食パーティーなど大勢でわいわいがやがやと自分の仲間と輪になって話
に興じていても、遠くのグループで自分の名前が発せられると「誰か私の
名前を呼んだみたい?確かに誰かが私の名前を呼んだわ」とわかるという
現象です。
多分これは自分に危機が及ばないよう自分の身を守る動物的な本能の一つ
なのでしょうね。
「誰かがうわさしているわ」「誰かが自分をおとしいれようとたくらんで
いるわ」こんな情報をいち早く察知して危害から逃れようという能力です。
もう一度カクテルパーティーの会場を想像してみてください。
わいわいがやがやの中、相手からの話は普通に耳に届いてきます。
笑ったり、うなずいたり、問い返したり楽しく会話しています。
それと同時にパーティーの中で交わされているあっちの会話、こっちの会話
すべての会話を私たちは一度は耳に入れているみたいなのです。
そして瞬時にして要る情報、要らない情報をより分けをして、要らない情報
は瞬間にして忘れてしまっているのです。
すらわち聞こえていないとは私たちが無意識の中で作業をして「聞こえない」
状態を作っているということです。すごい能力です。
高齢者の場合、ただ単に耳の鼓膜の感度が悪くて聞こえないのではなく、本当
は必要な情報も「要らない」と誤作動して「わざと聞こえない」状態を作りだ
しているのかもしれません。
ただし、身の危険がせまった自分の名前を呼ばれるというものだけには正確に
反応するようです。
大勢の人が集まった中で時々「うわさ話」を入れるという、新しい認知症予防のリ
ハビリをケアポート八王子では取り入れてみようかな

