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人は環境で急に変わる
2015/02/26(Thu)
八王子に住む高齢者と財産管理契約をしていて、いずれ正式な成年後見人に
なるという弁護士さんから、入居の相談を受けていました。

「前に話していたご老人が昨日、八王子市内の病院に救急搬送され
たので、明日朝一番で状態をいっしょに見に行ってほしい」

こんな内容の電話がこの弁護士さんから突然入りました。

そして翌日、待ち合わせの時間に病院ロビーへいって、少し待っていると
弁護士さんが背後から現れ、その後ろに看護師さんらしき人がピッタり付
いています。

ちょっと雰囲気がおかしいです。

「あの~大丈夫ですかね?」と唐突に弁護士さん。

「んっ???」と私。

「きょーの、入居、で、す、け、ど、」

「きょーって、今日のこと? 今日入居するってこと

すると同行してきた看護師長さんらしき人がうしろから

「同室の患者さんへ迷惑をかけたのですぐに退院してほしいと、弁護士さん
に今お話したところなんです

目を三角にしてたたみかけてきました。

ロービーで話す内容ではないので面談室へ3人は移動することにしました。

そして面談室に移動した3 人は話を再開し、まず看護師さんが口火をきりました。

「Tさんは同部屋の患者さんに向かって”あなたは呪われている”とか
”霊がみえる”とか気味悪いことを大きな声で叫ぶんんです」

「・・・・・・・」黙って聞くだけの弁護士さんと私。

弁護士さんはTさんのことをよく知っていますが、この時点での私は
Tさんとは会ったこともないので「困ったな」という気持ちでいっぱいです。


「これ以上他の患者さんに迷惑はかけられませんから、今日連れて帰って
いただきたいと思います!」

「いくら何でもきょうの今日は難しいですよ」と私。

「それは分かってるけど、それを曲げてのお願いすよ」と弁護士さん。

 ここでちょっと問題のTさんの概要です。
  88歳になる男性で、日頃から「守護霊」「霊能者」「宗教」などの本を
  読みあさっていて、白髪は背中のまで伸び、ざんばら髪の様相は
  まるで仙人といった人です。
  体調がおかしいと自分から救急車を呼び、タクシー代わりにしてしまう
  人です。

「Tさんがマンションに一人で戻ると救急車を呼んで病院へ行くという繰り
返しだしなぁ、また大勢の人に迷惑がかかるしなぁ、それはできないしなぁ」

独り言となのか私へのプレッシャーなのか判別できない弁護士さんのつぶやき。

その後、いろいろやり取りはあったのですが、二人の懇願するような目
に負けて一時入居という形でTさんを施設へ連れて帰ることにしました。

施設へ着くと職員全員の白い目が待っていました。
「何で問題のある人を突然つれてくるの」といった目です。



そんなこんなはあったのですがTさんを迎え入れてから今日で一か月が
経過しました。

かつての霊能者Tさんはすっかり落ち着いて「霊の」「れ」の字もいい
だしません。平穏そのモノです。別人です。

一人で部屋にこもって「心霊」「霊魂」「亡霊」「霊能者」といった
ものを読んだり書いたりしていれば「おかしく」もなります。

もっとも「おかしく」思うのは私たち他人だけかもしれません。
本人はいたって「普通」いたって「正気」と思っていたのかもしれません。

救急車を呼んで病院へ行くのも、その方法しか思いつかず疑問とか罪悪感
とかまったく思い当たらなかったのかもしれません。

しかし、ケアポート八王子という施設の環境に入って、ここの介護職員
の言葉がけに従うのが「あたりまえ」、怒鳴らないのが「普通」と思うように
なってきたのだと思います。

なんでTさん「あたりまえ」と思うようになったのでしょうか。

すでに入居している方々は職員に「ありがとう」と普通に感謝の言葉をかけ
ます。マイペースで過ごすのが通常ですが、時には入居者同士がお互いに
気遣いあって暮らすのが普通です。

この環境に自然に同化してしまったのだと思います。

これはあくまでも勝手な解釈です。

このTさんの変わり様を見て、人間は場所や環境、周りの人間関係で簡単に
性格は変わるということを発見しました。

話はずいぶん飛びますが、たぶん、たぶんですよ。

今問題の「イスラム国」の人たちも別な環境へ一人で移ればきっと考えが
瞬時に変わるかもしれません。

でも宗教が介在するとそうもいかないのかな?

l_189ハート


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